4人くらいに見せたいブログ

ぼくのこと好きな人ってだいたい4人くらい

おそらく人生最後の吹奏楽コンクールに向けて(あと8日)

開設当初の予想とは異なり、このブログは至ってまじめな奏者日記と化しています。

五月祭は大盛況のうちに終わり、上半期の山場、コンクールの季節がやってきました。今年も1・2年生を中心に総勢55名で挑みます。(どうでもいいけどブラアカの現役3年間でコンクールに3回とも乗ってる人ってホントに少ないね)

 

第57回東京都職場・一般吹奏楽コンクール

団体番号9番(8/5(土) 16:45~)

東京大学ブラスアカデミー

☆演奏曲

課題曲Ⅱ マーチ・シャイニング・ロード(木内涼)

自由曲  時に道は美し(長生淳)

 

7月に入るころまで、かなり長い時間をかけて音程の擦り合わせ作業が行われてきました。打楽器にとっては暇な時間がやや多い時期でしたが、歪んだレンガで家は建たないわけで、バンドにとっては必要不可欠な作業です。

 

そんなレンガ作りの過程で、管楽器奏者の皆さんが部分的に""お休み""を求められている一方、ぼくを含む打楽器奏者(今年の編成では弦も含まれますが)は1パート1プレイヤーであり、替えが利きません。

打楽器は練習時間がほぼ合奏中に限られている…という事情はあるにせよ、自分で気付ける範囲の違和感、特にぼくが担当するティンパニの音程の問題については、なんとしても取り除かなければならない!そんな責任を改めて感じています。チューニングについては5セント(半音の20分の1)以内の精度を常時目指すようになりました。(それでも甘いと思いますか?ごめんなさい、足で操作してるんで😤💨)

その反面、本来ここがあるべきスタートラインだったのだろう。ここからが勝負どころなんだ…と、新たなモチベーションがふつふつと生まれている昨今です。

 

 

正指揮は合奏を通して、一定の努力で越えられるハードルを、練習方法を示しながら置きつづけてくれています。課題と対策の明確化という点では、毎回非常に意義深い合奏になっていると感じます。

そしてその結果、ハーモニーを落ち着いて聴ける部分がかなり増えてきました。大荒れしてしまう部分も多少はあるけれど、本当にいい感じ。

 

そんな今、ぼくが他パートの皆さんに対してわざわざ口出しする必要なんて全くないんでしょうが、それでもバンド全体に通じる一般論として、まだやれることはたくさんあるだろうと感じています(大いなる自戒も含めて)。

 

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★ひとつめ

指揮をしっかりと見てください。

指揮者は奏者全員に対峙して、曲想を身体運動で表現できる唯一の存在です。他の誰よりも真摯に曲のことを考えていて、時に、言葉では語り尽くせないニュアンスをも壇上から伝えてくれます。しかし逆に、「こうやって吹いてほしい」というメッセージが奏者に届かなかったとき、指揮者は言い知れぬ孤独を感じるでしょう。ひと目でたちどころに理解できるわけではないけれど、彼が提示しているCueを読み取る努力は必要だと思いませんか?

 

 

★ふたつめ

自分のパートに限らず、曲の中で“大好きな場面”をたくさん作ってください。

五月祭演奏会の頃に比べれば、曲について冷静に見つめ直す余裕が生まれていると思います。「頑張って吹く」「抑える」という初歩的な二項対立を越え、周りを見渡して、このバンドの良い部分をたくさん見つけましょう。

「この部分は美しいな…」とか、「この部分だと、このパートが生き生きしてるな」とか、ポジティブな要素を探していくことで、日々の合奏がより楽しくなるはずです。

そして、その大好きな部分をよく聴こえさせるために自分はどうすべきか、スコアとにらめっこしつつ考えることで、曲の見えかたが変わってきます。

 

自由曲でぼくが大好きなのは「時間が止まる場面」です。ゲネラル・パウゼという意味ではなく、みんなが音を伸ばしている部分。各楽器の伸ばしが乱れなく揃ったとき、そのハーモニーは何時間でも何年でも、否、永遠に続くのではないかと感じてしまいます(たとえばDの金管やWの直前など)。

課題曲についてもいろいろあります(割愛)。曲決めは難航したけれど、今となっては本当にこの曲でよかったと感じています。さわやかなハーモニーをお届けしたい。

 

ちなみに「他パートを立てる演奏」の重要性については、過去の記事にも書いた通りです(誰も覚えてないと思うけど)。

dai23nootoko.hateblo.jp

 

★みっつめ

ちょっとした失敗にビビらないこと。

金賞・都大会出場を目指す場合、求められる演奏クオリティは高いと思いますが、あくまで評価はバンド単位。各々の奏者がひとつふたつトチったところで結果が大きく変わるとは思えません。ぼくがブラアカ1年生のときは、自由曲の打楽器Soliみたいな部分でチャイムが三連符1個分思いっきりズレましたが結果は金賞でした。ささいな失敗に気を取られすぎず、普段どおりのパフォーマンスを発揮できれば、失敗したぶんは十二分にリカバーできます。

 

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ひとりの奏者として、あるいはパートを取りまとめる立場として大変な思いをしている人へ。あと1週間ちょっと。あと少しで、ひとまずの成果と結論が出ます。きっと「よかった、よかった」と皆で言い合っている未来が訪れるはずです。

練習に疲れたら周りを見て、仲間の演奏を聴いてください。一旦歩みを止めて振り返ることで、理想へと着実に近づいている自分たちの姿に気付くことができるのではないでしょうか。

 

 

最後にもうひとつだけ。我々が東大生の集まりであることは、他バンドには真似できない、唯一無二の強みであるはず。だからこそ、思慮の足りない音を出すのはもったいない。勝負はたったの12分ですから、放っておいても溢れだすハートと上手にバランスを取りながら、最後まで集中して、頭使って音楽しましょう。